北海道の多くの河川では漁業権が設定されておらず、遊漁料の不要な釣り場が一般的だそうですが、阿寒湖では釣りをするのに遊漁券を購入する必要があります。
しかし、漁協が魚類資源の管理をしているうえ、放流などもおこなっているようですし、快適な釣りをするためのサービス料だと思えば、そこまで高いものではないと思います。
ちなみに、阿寒湖で有名な強面の遊漁監視員さんは神出鬼没につき、賢明なる釣り人諸氏におかれましては、必ず事前に遊漁券を購入しておくことをおすすめします。
①アクセスの容易性とインフラ施設の充実
阿寒湖へは、釧路空港から車で1時間程度で移動することができます。空港連絡バスも運行されており、釣竿を持っての移動にも困ることは少ないでしょう。
阿寒湖は観光地としても有名ですので、湖から徒歩数分圏内にホテルなどの宿泊施設や温泉、コンビニ、土産物店やアイヌコタンなどの観光施設が充実しており、道外から遠征する際にはとても便利です。
湖の周囲には遊歩道が整備されており、そこから直接ポイントへ入ることができます。
漁協の渡船サービスを利用すれば、岬や島などの徒歩では入れないポイントへ渡してもらうことも可能です。
また、少し足を延ばして、阿寒川で渓流釣りも楽しむのも良いでしょう。
②魚のコンディション
阿寒湖の主要魚種は、アメマスとニジマスです。
特にニジマスに関しては、果敢な跳躍と強い引きで釣り人を楽しませてくれます。
湖沼のニジマスは最大80cm程に成長するようです。
私がこれまで阿寒湖で実際に目にした中で、最も大きなニジマスは78cmでした。
アメマスは、産卵直後の川から戻ったばかりの時期は痩せていますが、50cm以上の大型個体も多く、独特の錆のような濃い茶色の美しい体色をしています。
この他にサクラマス・ウグイ・コイが釣れますが、釣れる頻度はあまり多くはない印象です。
また、私は釣ったことがありませんが、ごく稀に釣れるイトウは、放流されたか養殖された個体が逃げだしたもので、鰭が欠損していたり片方の目が潰れていたりと、あまり状態が良くないそうです。
③景色が綺麗
阿寒湖周辺は阿寒国立公園として自然が守られているため、美しい景色の中で釣りを楽しむことができます。
私は大島というポイントに良く行くのですが、正面に雄阿寒岳を臨む素晴らしい眺望です。
④冬は手ぶらでワカサギ釣りも
阿寒湖は冬季に全面凍結するため、氷上ワカサギ釣りを楽しむことができます。
釣れたワカサギを餌として、トラウトのアイスフィッシングに挑戦することもできるかもしれません。
釣りに飽きたら、湖上スケートリンクやスノーモービルで遊ぶも良し。
また、凍った湖面がそのまま駐車場として利用されるため、湖上を車で走るという珍しい経験もできます。
さらに、弾丸旅行にはなりますが、帰りの便を千歳経由にすれば、東京から飛行機で日帰りも可能です。
釧路のある道東は、北海道の中では比較的積雪が少ないそうで、道外の人間でも運転がしやすく、手ぶらで訪れても餌付きの釣竿レンタルサービスを利用し、ストーブの効いたテントの中で快適にワカサギ釣りができるのですから、初めて挑戦する場合には一考の価値があるでしょう。